2026年3月NS研究会で「ステークの偏在化を考慮したPoS型ブロックチェーンにおける」というタイトルで沖縄市町村自治会館で発表してきました(屋敷 圭太)

はじめに

先進ネットワーク研究室M2の屋敷圭太です.2026年3月4日(水)~6日(金)に沖縄市町村自治会館で開催されたNS研究会で研究成果を発表してきましたのでその内容を報告します.

研究概要

ブロックチェーンでは,新規ブロックを生成する際にネットワークの参加者全員でブロックを共有するための合意形成が行われる.代表的な合意形成としてはノードの計算能力に基づく競争型合意であるPoW(proofofwork)が挙げられる.合意形成の中でもPoS(proof of stake)は,新規ブロックを追加する権利を得るバリデータ(ノード)が,保有する資産量(ステーク)に基づいて選出される.このコンセンサスアルゴリズムの特性として,ブロック生成者はPoWのように計算能力に依存するのではなく,ステーク量が多いほど選出される確率が高くなり,ブロック生成により獲得するインセンティブが多くなるという仕組みを取っている.PoSのこの仕組みは,ステーク量の多いバリデータにとっては有利に働く一方で,新たにネットワークに参加したステーク量の少ないバリデータにとっては不利な状況を生み出す.この結果,新規バリデータはブロック生成に選出される機会が,ステーク量の多いバリデータに比べ減少し,かつブロック生成のインセンティブが少ないため,特定のバリデータにステーク量が集中する.このような状況は,ネットワークの分散性や公平性を損なうだけでなく,セキュリティリスクを高める可能性がある.そこで本稿では,バリデータ間でステークの集中を解消するインセンティブ手法を提案する.一方でステークの分散化を図ると,複数の偽バリデータをネットワーク投入し,不正にブロック生成を行うSybil攻撃に対し脆弱になる可能性がある.そこで本稿では,バリデータの特徴量を用いたクラスタリングによって,特定の特徴を示すsybil攻撃者を検知する手法を提案する.

感想