はじめに
先進ネットワーク研究室所属,M1の桒田 悠翔です.2026年6月11日から12日に大阪府大阪市で開催されたCCS研究会で「地域別需要を考慮したLEO衛星の局所的キャッシュ制御法」という題目で発表を行いましたので,その報告を行います.
研究概要
地上インフラを展開できない地域へネットワークを接続するための方法として LEO (Low Earth Orbit)衛星の活用が有効です.しかし,LEO 衛星には上りのスループットが低いという欠点が存在します.これは地上に配置されたサーバから LEO 衛星経由で大容量コンテンツを配信する際のボトルネックとなり得ます.そのため LEO 衛星にキャッシュサーバを設置し,LEO 衛星からキャッシュ配信を行うことが有効です.従来の地上キャッシュではキャッシュサーバが不動であり,コンテンツの人気の空間的局所性を活用し、キャッシュヒット率向上が可能です.しかし,LEO 衛星は常に高速で移動しているため,コンテンツ人気の空間的局所性を活用できずにキャッシュ性能が著しく低下すると予想されます.そこで本研究では軌道上を周回している各衛星に対して地表の異なる地域を割り当て,各衛星は自身が割り当てられた地域からのみキャッシュコンテンツを置換するキャッシュ制御方式を提案します.
詳細は論文や2026年3月NS研究会の参加報告を参照してください.
感想
3月に行われたNS研究会の時に比べて知識量も増え,提案方式の質問だけでなく,研究背景となるLEO衛星ネットワークに関する質問に対しても適切に対応できるようになったと感じます.9月に参加する学会の査読コメントでも指摘されていた「DBSCANの妥当性」についても質問していただき,次回学会への良い練習になりました.

大阪メトロなにわ筋線の工事が会場の近くで行われていました.
完成が楽しみです.