2024年11月NS研究会で「Mobile Cacheを用いた被災情報共有システムの性能評価」というタイトルで福井大学文京キャンパスで発表してきました(冨森俊貴)

はじめに

2024年11月に福井大学文京キャンパスで開催されたネットワークシステム(NS)研究会にて「Mobile Cacheを用いた被災情報共有システムの性能評価」というタイトルで発表させていただきましたので,その報告をさせていただきます。

研究概要

災害発生時,インターネットに接続できない状況下では,周囲との連絡が取れなくなってしまうことを防ぐため,被災者端末の消費電力を抑えた避難を行うことが求められます.こういった状況での通信技術としてDTNが注目されていますが,この技術を用いて被災情報の共有を行う場合,端末間での直接通信を頻繁に行う必要があるため,避難者端末の消費電力が大きくなってしまいます.そこで私は,一部の避難者端末を情報を中継するMobile Cacheとして選択し,他端末はMobile Cacheを介して通信を行うことで避難者端末の消費電力量を削減する被災情報共有システムを提案しました.

今回の発表では,提案手法を用いた避難をMAS(Multi-Agent-Simulation)を用いてシミュレーションし,避難完了者割合,平均バッテリ残量割合,及びバッテリ切れ端末割合の時間変化という観点で性能評価を行いました.

詳細については,以下のスライドを参照してください.

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感想

今回で3回目の学会発表という事もあり,過度に緊張することなく発表できたと感じました.質疑応答についても,これまでの学会参加時と比べ,落ち着いて正確に答えることができました.また,頂いた質問やご意見から,自身の提案手法に生じる矛盾点やその対応策などを考えることができ,有意義な学会参加にすることができました.