2024年11月 IEEE CyberSciTechで「Money Adjustment Among ISPs Based on Cooperative Games for ICN Promotion」というタイトルでフィリピンにて発表してきました(伊藤柾基)

はじめに

こんにちは.先進ネットワーク研究室M2の伊藤です.

2024年11月5〜8日にフィリピンのボラカイ島で開催された2024 IEEE CyberSciTechにて,「Money Adjustment Among ISPs Based on Cooperative Games for ICN Promotion」というタイトルで発表しましたので,その報告をさせていただきます.

研究概要

インターネットでは、今日、トラフィック量の急速な増加が予想されるため、効率的なコンテンツ配信として、各ルータにおいてコンテンツをキャッシュし、コンテンツ名を主体とした通信である、ICNの導入が広く検討されています。インターネット接続を提供している企業 ISP は、各ISP間のトラフィック量に応じて、トランジット費をやり取りしていますがICNの導入にあたり、ISP間の交流トラフィックパタンが変化するため、ICN導入が各ISPの利益に影響を与えます。 また、ICNの導入は各ISPの判断に基づくため、ICNの普及可能性を明らかにするために、ICN導入による各ISPの利益への影響を分析する必要があります。これまでの研究では、ICNが普及するにつれ一部のISPの利益が減少することがわかっています。そのためICN導入を促進するためには、インセンティブが必要であることが予想でき、本研究では,ナッシュ交渉解を用いて求め、特徴を分析し、ICN普及可能性を検討しました。

詳細については,下記スライドや論文をご参照ください.

IEEE-CyberSciTech_ito_スライド

感想

初めての国際学会での発表は慣れない英語を使うものでしたが、スムーズに進めることができたと感じています。ただ、英語での質疑応答やリスニングには苦労しました。出身国ごとに発音が異なるため、特に聞き取りには苦戦しました。は何といっても海が綺麗で、特に砂浜の長さが日本とは大違いで感動ものです。しかし、観光地特有の「押し売り」には面食らう場面もありました。商品の値段が言い値で提示され、値引き交渉が当然という文化には少し戸惑いました。その他の文化的な違いにも初めは戸惑いましたが、次第に慣れることができました。また、英語での意思疎通では、文法を完璧に守らなくても意外と伝わることに気づき、現地の方となんとか会話をする経験が自信につながりました。この経験を通して、異文化に触れる楽しさや柔軟に対応することの大切さを実感しました。