はじめに
こんにちは。先進ネットワーク研究室B4の田中信元です.2026年3月4日(水)~6日(金)に沖縄市町村自治会館で開催されたNS研究会で研究成果を発表してきましたのでその内容を報告します.
研究概要
近年、量子計算機の発展に伴い、単一の量子計算機では処理が困難な大規模量子回路を、複数の量子処理装置(QPU:Quantum Processing Unit)を協調させて実行する分散量子演算(DQC: Distributed Quantum Computing)が注目されている。
DQC環境では、QPU間で量子もつれを生成しながら計算を進める必要があり、計算資源の割当や実行順序の決定が性能に大きく影響する。しかし、実際のDQC環境では量子回路要求がオンラインに到着し、各QPUの利用可能状況や量子メモリのコヒーレンス時間が時間とともに変化するため、あらかじめ最適なスケジュールを決定することは困難である。さらに、非局所量子操作に伴う量子通信遅延や忠実度劣化を考慮する必要があり、従来の静的スケジューリング手法や単純なヒューリスティックでは十分な性能を得ることが難しい。
本研究では、このようなDQC環境におけるタスク割当問題に対して,強化学習を用いた動的スケジューリング手法を提案する。提案手法では、分散量子回路を論理タスクに分割しタスク間の依存関係を有向非巡回グラフとして表現することで、逐次的な意思決定を可能とする。また、未完了ジョブの待ち時間および量子操作に伴う忠実度劣化を考慮した報酬関数を設計し、長期的な処理性能の向上を目指す。性能評価として、シミュレーション実験により、提案手法が従来手法と比較し、平均処理時間および処理可能ジョブ数の観点から有効であることを示す。
田中信元-発表資料感想
質疑応答では多くのご質問をいただきましたが、一部の質問に間違った回答をしてしまいました。こうした経験を今後の発表に活かしていきたいと思います.
沖縄ということで、発表後はいろいろな酒や食べ物を堪能できました。楽しかったです。



