はじめに
こんにちは.M1の新部です.
2025年3月に東京都市大学 世田谷キャンパスにて開催された総合大会にて「ICNを用いたIn-Network Computingのタスクスケジューリング」というタイトルで発表してきましたので,その報告をさせていただきます.
研究概要
昨今では5Gを初めとする高速大容量ネットワークが実現しつつあることにより,IoTデバイスのようなインターネットにつながるモノが増加しています.これらから収集されるデータに対して,様々な処理を連携して行うことで,それらの中から新たな価値を生み出すことが期待されています.この様々な処理の連携は,通常では遠隔地のクラウド上で行うことがほとんどです.しかしながら,ネットワークのエッジに存在するIoTデバイスから取得されたデータを,ネットワークのコアに存在するクラウドまで持っていったうえで処理を行うことは,効率性に課題があります.そのため,データを転送する過程で連携処理を行うことのできる,In-network computingという手法が検討されています.その中でも自律的なIn-network computingは,大規模なデータや環境においても汎用的に処理連携を提供できると考えます.しかしながら,自律的であることによりタスクが冗長に実行され,計算資源が浪費されてしまうという課題があります.そこで本稿では,自律的なIn-network computingにおけるタスクの冗長実行を回避するようなスケジュール手法について提案します.
Niibe_2503_GeneralConf感想
今回も多くの質問やご指摘をいただき,大変参考になりました.また総合大会では,非常に多くのセッションが行われており,近い分野の研究からそうでない分野まで,幅広い研究発表を聞くことができました.自分の研究以外にも目を向けることで,新たな視点を得ることができたり,新たな刺激をもらうことができたと思います.